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広島国際アニメーションフェスティバル2008 四日目 [アニメーション]

今日の市電は夜の705型。夜の22時近くなっても市電が連なって走る。しかも直前には5100形が走っている。いい風景です。
705-0810.jpeg

もうコンペは最終日。やっぱり二日間では物足りない。なのでネタバレで走ります。

ジズ・ウェイ・アップ(UK):お墓にホトケさんを埋めるまでのドタバタ。途中あの世までホトケさんを持ってかれるがちゃんと奪い返すあたりさすがキリスト教圏。やっぱり葬式ネタって笑いになるのよ。で面白いのこれが。3DCG。

リブカ(ロシア):これは前に見たことがあった。釣られたお魚の事が心配になった女の子のファンタジックなお話。もちろん最後は幸せな気持ちになれます。途中で挟まれる公園の様子が実に可愛い。絵本のようなタッチ。多分ドローイング。

グルル...(UK):グルルは犬の鳴き声の音から。父と幼い男の子との距離感はだんだん近づいていく。結構いい話やねー。2D処理のドローイング。

つみきのいえ(日本):建て増しを続ける老人が海に落ちたパイプを拾いに行くことで家族との過去を思い出す。えー、これ、とっても・・・卑怯です。もちろんいい意味でですよ。積み上げた家を上から戻れば過去に遡る。この過去への遡り方がとっても「卑怯」。すでに涙腺のバルブは開きかけている。出る寸前。下手をしたらバルブ解放。そしてさらに子ども時代の記憶まで遡る。あーあ、出ちゃった。でも泣かされているという感覚が無いくらいに自然に涙が落ちて来る。多分自分がいい歳になった証拠なんだろうけど。でも年齢は関係なくチャンスがあれば絶対見ておくことを勧めます。さすがアヌシー取るだけの事はあります。休憩中ふとディレクター席を見ると監督にサインを求める若い子達が集まっていたのが印象的。くっそー、簡単に泣かされてしまったことがとっても悔しいぞ。

オフィス・ノイズ(デンマーク):オフィスできちっとしている鶏。順調に仕事を勧めるが隣のデスクのガサツな象が帰ってきたことで鳥のストレスが頂点に。ついにオフィスから突き落としてしまうが、さすがガサツ。簡単には死なない。ブラックっぽいが結構ギャグ。3DCG

2メートル(アルゼンチン):丸い時計をめぐって争う折り畳み式定規とメジャーのお話。プログラムに数々の受賞歴が並ぶのが珍しい。こういう訴求が効果があるかは良くわからない。レリーフ。

ロス・イン・スノー(ラトビア):氷の上に穴を開け釣りをする男達。氷は割れ、静かに漂う。魚が釣れなかったら氷を渡り他の氷の上に移動する。釣りが終われば氷の上の家に戻ってくる。ついでに家も漂っていく。途中でソ連の宇宙船が落ちてきたりと良くわからない絵柄が入るのは何故?。ちなみにラピュタアニメフェスのグランプリ。2DCG

ブレックファスト(ドイツ):クリーム色のクレイで背景が、線のドローイングで人間の輪郭が描かれる。ある男と女の何事もないいつもの朝食風景に強い風が吹き込むことで「男と女」の関係に戻る。クレイ&ドローイングのコンポジット技法。

ディアロゴス(エストニア):ハイテクの現代社会への皮肉なのだが実はナンセンス。結構会場も受けていた。フィルムカリグラフィに着色技法。

ラヴシック(スロバニア):心臓を取り出された青年と、頭がうしろ前だった女性のラブコメディ。ブラックでグロな表現がやけにリアル。でも心臓を取り出されても新しい心臓ができている青年が羨ましい。心臓の病気を持っている身としてシンパシーを感じる作品だった。ただオチへの動機付けが弱いのが気になった。
パペット。

ボットゥーバートー(スイス):遊び相手が欲しかったタコの足を持つ化け物(上半身は人間)と巻き込まれる漁師と海賊達。ナンセンス、いや、おバカ加減がゆるくてとってもいい。2Dドローイング。

サイバー(ドイツ):椅子に座ると周りは一変してゲーム空間に。ゲームオーバーで何回もチャレンジするが何かにぶつかってしまう。タイトルこそサイバーだが実は究極のゲームシステム。空も飛べるし海にも潜れる。2Dセルタッチ。

マダム・トゥトゥリ-プトゥリ(カナダ):カナダはNFBより。夜汽車に乗った女性がトラブルに合いながら旅を続ける。最初はパペットと思ったのだが細かい動きが関節っぽくないのでよく見たら多分CGだと思う。CGでもパペットを意識した動きなので綺麗。つい技法を気にしてしまう。注意深く見るとパペットのサーフェイスが相当忠実に再現されている。何のツールをどう使ったんだろうか。後でゆっくり調べてみよう。オチが若干弱いかな。自由に取れるとも言いますね。NFBの底力を見た感じがした。


やっぱり全体的に明るめか優しい作品が多かった。やっぱり気持ち良く見ることが出来ました。一日目、二日目の中にすでに見たことのある作品が何本かあったのですがどれもダークな作品はありません。どうやら前回とは全く違うカラーなのは確かなようです。

あ、手塚治虫回顧特集のトークはそんなに特記することはないですね。トミノさんも特に真新しいことは言ってないし。

フレームインはわたなべさちよさんのを見る。キャラクタも可愛くていいですね。でカラーインクや鉛筆の柔らかいタッチもいい。こういうの個人的にも好きなので、コミックではなく動く画を作っていて欲しいです。フレームインはアマチュア対象だけどこの人どう見てもプロですよ。音の付け方も綺麗で作品のレベルになってるし、アマチュアにありがちな自己満足さはもちろん無いしね。そういえばいいリッピングソフトは教えて貰ったのでしょうか。

あー疲れた。でも、お楽しみも明日まで。やっぱり早いね。

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