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行き過ぎるということ。 [雑記]

スーパーマーケットで翌日の朝ご飯の材料を選んで、清算しようとレジに持って行ったら、レジの女性の顔が白塗りなのに気がついた。マスクをしていたので目しか見えなかったんだが、真っ白いファンデーションを塗っているのははっきりわかる。でもそのファンデは厚塗りに見えず、とても自然に仕上がっているのだ。しかし肌色じゃなくて「真っ白」というところがどうしても気になる。
目立つ青いシャドウや真っ赤な口紅こそなかったものの、ショートカットのその妙齢の女性の口からは「ダメよ〜ダメダメ」という台詞が一番似合うんじゃなかろうかと想像したらたまらなくなってきたのだが、「いやいや、この女性は顔にシミや傷があるのをファンデでカバーしたけど結局気になってマスクまで使用しているんだよ。そんな事情くらい気づけよ!」と思いつつも脳内からは壊れた機械人形が発する「ダメよ〜ダメダメ」の声が聞こえてくるので、その声を振り払いつつも平成を装いながらレジを後にしてエコバッグに買ったばかりのものを詰めて店を出た。ふぅ。
肌色のファンデを自然に使って、カバーするところカバーしていればいいのにと思うのは男の無神経さゆえなのだろう。でなけば故鈴木その子の顔の白さをどう説明するのだ。彼女は化粧品の会社まで起こしたんじゃないか。女性の飽くなき美白への想いははとどまる事がないのだ。美白化粧品というジャンルも女性の想いの具現化だ。健康的な肌色がいいというのは男が勝手にが想う理想だ。その美白化粧品の中にも副作用を起こすものがあったりして事件にまでなってしまった。やはり白、美白への過剰な想いが、強い期待がそうさせてしまったのではなかろうか。
やはり、行き過ぎは為にならないと思うのだ。

だから言いたい。追求に追求を重ね、結果肌色を通り越して真っ白へ到達するのはやはり行き過ぎなのではないだろうか。行き過ぎは時としてベクトルの違う方向に走り出すことが多い。(先ほどのレジの女性には大変悪いとは思いつつ)
先述の鈴木その子はロケの最中浅草キッドから異常に近い位置から照明を当てられ続け、あえてハレーションを起こして白く見せるというテレビならではのマニアックな荒技で笑いを取っていたのを思い出す。
日本エレキテル連合のネタ「ダメよ〜ダメダメ」のアケミちゃんも顔が真っ白だ。しかも目立つようなアイシャドウ。そして真面目な顔で全く笑わない。キャラ設定としては当然なのだが、コントとしてはとても美味しいメイクである。行き過ぎをあえて使う事でキャラ立ちがもの凄くクリアになるのだ。

とはいえ、繰り返すが日常生活においては行き過ぎはやはり危険な行為だ。

ワハハ本舗から派生した「平成モンド兄弟(ブラザース)」というユニットがかつてあった。
http://www.youtube.com/watch?v=bwHmd6xWfS0
http://www.youtube.com/watch?v=RXPeFWTmHsU
公演を収録したビデオパッケージには川勝正幸氏による解説が以下のように記されている。
「平成モンド兄弟は、誰も体験したことがない「前衛的な演劇」を過剰に追求するうちに、それが奇しくも「ワールドワイドに普遍性のある営業ネタ」になってしまったという奇跡のようなユニットである。(以下略)」
heisei-mondo.jpeg
<写真:愛のミッドナイトショウ>


やり過ぎは笑いという奇跡まで起こすのだ。これは何人ものお笑いの先人たちが実証している。
奇跡が起こらんことを祈らずにはいられない。

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